よく高齢の女性から「子宮がん検診は何歳まで受けないといけないんですか?」と聞かれます。子宮頚がんの原因は性交渉でうつるウイルスであると考えられていますので、「生理も上がったし、そっちの方もとんとご無沙汰だから私は婦人科卒業ですよね!」と言われると尤もなことのような気もしますが・・・残念ながらいくつになっても卒業できません。
子宮頸がんの発生のピークは30歳代後半から40歳代前半です。その後、少なくはなりますがゼロにはなりません。性交渉が活発でないと考えられる80歳代以降に癌になられる方も一定数おられます。若いころにウイルスが子宮頚部の細胞に取り込まれて息を潜め、年を取って免疫力が下がったときに活性化し、癌が発症するのではないかとも考えられています。
また、婦人科関連の癌は子宮頸がんだけでなく子宮体癌や卵巣癌もありますので、婦人科検診は生涯現役でお願いします。